World Chronicle / Battle Record 047

ラーラvsレギーナ

ラーララーラ・ガルドゥーン
VS
レギーナレギーナ・バツィン

ガルガンティス城の回廊で天帝は悩んでいた。 「ああ・・・一体どうしたものか。 ラーラの奴が明らかにアリスを敵視している。 以前、娘のアリスを助けてくれ、と言ったら 娘などいないではないか、などと言われた・・・。 この前の謁見でもラーラはずっとアリスを睨み続けていて アリスが…

Compiled Battle Record

導入と決着

戦闘記録 047

導入

ガルガンティス城の回廊で天帝は悩んでいた。
「ああ・・・一体どうしたものか。
ラーラの奴が明らかにアリスを敵視している。
以前、娘のアリスを助けてくれ、と言ったら
娘などいないではないか、などと言われた・・・。
この前の謁見でもラーラはずっとアリスを睨み続けていて
アリスがうろたえていたな・・・」
その時、後ろからアリスが抱き着いてきた。
「ぱーぱっ!」
「ぎゃあっ!ア、アリス・・・」
「なに悩んでるのぉ~?」
「い、いや・・・別に、・・・というかなんだお前その恰好は!?」
「あ?これ・・・似合う?」
アリスは肩を露出して胸の上半分まで見えるほど
露出の高い黒のボディコンを着ていた。
「お、お前・・・どこからそんな服を」
「なんだっけ?・・・なんか持ってた」
「なんだっけって・・・
着替えてきなさい・・・お前は王女なんだから」
「ぶ~・・・。可愛いじゃない~」
「そんな姿、遊女にしか見えないぞ!」
「あらパパぁ~。今日はお店に来てくれてありがとう~なんてね!」
アリスは天帝に抱き着いた。
「や、やめなさいアリス!」
天帝はアリスの胸の谷間に顔を押し付けられた。
その時だった。
「おやめなさい!無礼者!」
「ふぇっ?」
「げ!」
天帝とアリスの視線の先に怒りの表情を浮かべたラーラが立っていた。
「ラーラさん!」
「ラーラ!」
「ゆ・・・許せません!この淫乱女!そんな妄りな格好で天帝様を誘惑するなど!」
「え?ラーラさんこれは~」
「問答無用!」
ラーラは金色の剣を引き抜いた。
「ラーラさん!」
「ぎゃあ!ラーラ!このバカ者が!」
「天帝様!騙されてはいけません!この女はあなた様を誘惑しているのですよ!」
「何を言っているんだこのバカ者!アリスは私の娘だ!」
「天帝様!私たちに子供などいないではありませぬか!」
「アホか!お前との子供なんて言ってない!」
「ふぐぅあ!」
ラーラは大ダメージを受けた!
フラフラしながら頭を押さえている。
「ぱぱ~。どうしよう」
アリスは天帝の袖を引っ張った。
「こ、この期に及んでパ、パパと呼んで私に見せつけるなど・・・なんと狡猾な」
「いや~だからパパは私のパパだって~」
「ぐはぁっ!」
ラーラは再びダメージを受けた!
「そ、そうだ!アリスは私とアリシア・ガルガンティスの娘だ!」
「いやぁぁぁ!」
ラーラは発狂した!
「そ・・・そんなことは・・・」
ラーラは混乱している。
「ラーラ!私は其方の忠誠心に感謝している!しかしアリスは私の正真正銘の娘なのだ!
いい加減アリスを娘として認めてくれ!」
「ラーラさん。私からもお願いしますぅ」
だらしない感じでアリスが言うが、それもラーラをイラつかせる。
「て、天帝様の娘がそんなだらしない感じなワケがないですわ!」
怒りの矛先はアリスに向いた。
「へぇ?」
「へぇ?じゃありません!」
「わ、わかったラーラ!アリスの態度は私も気になっていた!
だらしない!乱暴!言葉遣いが幼稚!賢くない!
これから王女にふさわしいようにすべての悪いところを改めさせる!」
「ええ~パパそんな風に思ってたの~!?」
「しょ、しょーがないだろ今は・・・」
ラーラはわなわな震えている。
「な、な、な、な・・・納得いきません!」
ラーラは剣を再度構えた。
「ひ~!」
「どうしよう!」
アリスと天帝のバカ親子は抱きしめ合った。
・・・
・・・
・・・
「やれやれ・・・それならしょうがないですね」
その瞬間に物凄い風が吹き荒れた。
「!!!」
ラーラは何かを察知し後ろに飛びずさった。
「なに?」
「なんだ?」
バカ親子は左右を何度も見まわした。
ラーラの視線の先に天位十将軍のレギーナが立っていた。
「れ、レギーナ!」
「レギーナさん!」
ラーラは驚きと怒りの表情でレギーナを見据えた。
「レギーナ・・・あなたが・・・」
「ラーラ・・・やりすぎですよ。あなたは将軍。
あの二人は一応・・・君主です。理解しなさい」
「・・・レギーナ・・・」
「・・・まだうっぷんが晴れないなら私が相手になりましょう。
さすがに王の側近としてはこれ以上見過ごすと
私が仕事してないみたいに見えますし」
天帝は複雑な気持ちになった。
「・・・そんな感じなの?」
アリスはワクワクした表情でレギーナを見つめた。
ラーラは歯ぎしりをしながらレギーナを睨みつけた。
「レギーナ!天位十将軍同士の戦いはご法度ですよ!」
「あなたが錯乱しているからしょーがないでしょう。
・・・どうします天帝様?
ダメなら私昼寝するので帰りますが」
レギーナはしかめっ面で天帝を見た。
ラーラは天帝を問い詰めるように見つめた。
アリスもワクワクした表情のまま天帝を見た。
天帝はそっと視線を逸らした。
「・・・コンカイハ・・・イイヨ」
「!!!」
ラーラは驚いた。
「・・・ということですのでお相手します」
ラーラはレギーナのほうを向いて戦闘の構えをした。
レギーナは大きな鎌を妖艶に振り回した。
ガルガンティス城の回廊は気迫で包まれた。
「レギーナさんが戦っているところ初めて見る!」
アリスはワクワクした。

決着

ラーラの金の剣による猛攻撃がレギーナに襲い掛かるが
レギーナはまるで酔拳の様な不規則な動きで難なく躱していく。
「レギーナ!何故私の邪魔をするのです!」
「はぁ?あなたが天帝様に剣を振るっているから当然でしょう」
「天帝様に刃を向けるようなことはしません!わ、私はただ!天帝様のために」
「天帝様はめんどくさがっていますよ」
「ふぐぅ!」
ラーラは心にダメージを受けた!
「そんなことはありません!ね!天帝様!」
ラーラは懇願するような瞳で天帝を見た。
「・・・」
天帝は完全に目をそらしている。
「ぐっ」
ラーラはダメージを受けた!
「ねぇ~ぱぱぁ~良い戦いだからちゃんと見なよぉ~」
アリスが天帝の袖を引っ張ってイチャイチャしている。
「お、おのれぇ~」
ラーラはダメージを受けた。
ラーラは我を忘れて怒っている。
「がら空きじゃないですかぁ。行きますよ」
レギーナの強力な突きがラーラにヒットした。
「きゃあああっ!」
ラーラが吹き飛ばされた。
ラーラは立膝をついてレギーナを睨んだ。
「くっ・・・レギーナ・・・」
「がんばれぇ~ラーラさん!」
アリスがラーラを応援した。
ラーラはダメージを受けた。
その声を聴いたラーラは血管がブチ切れた。
「黙りなさい!!!あなたになんか応援されたくない!!!」
「そんなぁ~」
アリスは落ち込んだ。
「そうですよ。せっかく王女が応援してくれてるのに」
「うるさいうるさいうるさい!」
「今のあなたは雑念だらけですね」
「うるさい!」
「良いでしょう。私もしばらくぶりに本気を出しましょう。
油断すると大けがしますよ」
「・・・」
ラーラは少し冷静さを取り戻した。
「ふ・・・そうですよね。あなたも前線には出向かない防人の将軍。
だけど私と同じ天位十将軍。実力は伯仲。私も本気を出さないと・・・」
「二人ともがんばれぇ~」
アリスの声援が聞こえた。
「黙りなさいと言ってるでしょう!!!」
アリスはラーラの怒声に怯んだ。
「そうですよ。アリス様。今のはダメです。
戦いの空気を読んでください。」
「・・・ごめんなさぁい・・・」
「では・・・お互い真剣にやりますか」
◆ ◆ ◆
2人の剣の応酬は平行線を辿った、が
時間が経つにつれて変化が現れた。
冷静さを取り戻したラーラは
懸命に金の剣で切りかかるが
レギーナの百戦錬磨の動きをとらえることが出来ずにいた。
反面、レギーナの強力な槍攻撃はラーラを確実にとらえ始めていた。
「レ・・・レギーナ・・・はぁ・・・はあ・・・
あなたがこんなに強いなんて・・・」
「それは光栄ですね」
「・・・ふふ・・・でも
私も天位十将軍としてこのままでは終われませんわ」
「そうでしょうね」
「剣を交えてみてわかりましたわ。
私はあなたと相性も悪い・・・でも
次の私の必殺技を受けてもらいますわ・・・
受けてくださいますよね?」
「・・・もちろんここまで来たら付き合いますよ」
「ありがとう・・・では・・・行きますわよ!」
ラーラは二本の剣を正面で回し始めた。
「はぁっ!」
ラーラの剣は残像が残るほどの速い回転を始め、
その状態でラーラは地面を蹴りつけてレギーナに突進した。
「これは・・・」
「はっ!!!」
ラーラは天井にぶつかりそうになるほど高くジャンプをし、
上空から金の剣のプロペラを押し付けるかの如く
レギーナ目掛けて隕石のように滑降した。
「受けてみなさい!レギーナ」
ブオオオオオ
あたりの空気をかき乱すプロペラの豪風が吹き荒れる。
アリスの髪の毛が激しく揺れる。
「すごい・・・」
レギーナは腰を深く落としラーラの滑降を受け止めた。
「はああああああ!」
「はああああああああああ!」
ガキン!ギギギギギ
ラーラの回転はレギーナの槍と衝突し、
2人を包み込むほどの大きな火花を散らし続けた。
「まだまだ!!!」
ラーラはさらに回転速度を増した。
「ぐっ・・・重い・・・」
レギーナの足に力が入り地面に小さな日々が入った。
「やあああああああ!」
ガキン!
ラーラの掛け声とともにレギーナの槍が二つに折れた。
「あら」
レギーナの腑抜けた声が聞こえた後、
「そこです!」
ラーラの渾身の一撃がレギーナの脇腹をとらえた!
かのように見えたが
レギーナは折れた槍でしっかりと防御していた。
しかしレギーナは弾き飛ばされた。
「あらん・・・痛い」
レギーナは柱にぶつかった。
ラーラはその場に膝をついた。
「はぁ・・・はぁ・・・手ごたえがなかったわ・・・」
ラーラは視線を戻すとレギーナが立ち上がりフラフラしていた。
レギーナの表情にも少し疲労の跡が見えた。
しかしラーラは技の放出で体力を消耗しすぎていた。
「はぁ、はぁ・・・ラーラ・・・流石ですね。
でも体力を使い過ぎたのでは?」
ラーラは膝をついたまま立ち上がれない。
「あなたの言うとおり・・・このまま戦っても・・・
私の負けでしょうね・・・」
「心労が体に来ましたかね」
「・・・そうかもしれませんね」
レギーナは心配そうに見ていた天帝とアリスに視線を映していった。
「天帝様・・・お話になっては?」
「え?」
「え?」
「今のラーラは暴れる体力はありません。
あなたと亡きアリシア様、そしてアリス様との関係を
本心で伝えては?」
「・・・ぱぱ」
「・・・わ、わかった・・・そうしよう」
「天帝様・・・」
「ラーラ・・・少し話をしようか」
「はい・・・」
レギーナはアリスに近づいて行った。
「行きますよアリス様」
「え?」
「え、じゃないでしょう。天帝様とラーラを二人きりにしましょう。
ラーラ、天帝様と二人きりで納得いくまで話し合いなさい。
天帝様?良いですね。・・・男を見せないと駄目ですよ」
「わ、わかった」
レギーナはアリスの手を引っ張った。
「わ」
「ほら、行きますよアリス様」
「わ、わかったから~」
へたり込んだままのラーラと天帝の間に沈黙が流れた。
◆ ◆ ◆
「レギーナさんカッコいいね」
「はぁ?」
「戦っているの初めて見た」
「私は別に戦いたくないので」
「え~あんなに強いのに」
「私は守護ですから。守護が戦わない、というのは国が正常な証拠ですよ。
だから私は戦いたくないし、それがいいのです。眠いですしね。」
「!じゃあ二人で昼寝でもする?」
「絶対嫌です。眠りは一人で取るものです」
「・・・そうかぁ」