導入
ドラノマド帝国
帝国に在籍する全闘士による序列を決める
闘士階級システム・ブレイズランカーリストが
帝王ザラ・ジャッバールにより大幅に改正され発布された。
①四聖統闘士どうしの決闘を許可する(全闘士が決闘可能)
②以前までは、毎月開催されるクロスブレイドの勝敗が公認されていたが、
街中での決闘の場合であっても勝者が管理局に連絡をし承認をもらえば公認
③ハイランクどうしの戦闘は事前申請が必要であったが廃止
④ハイランク闘士は自らより序列が低いものから挑戦を受けた場合は断れない
◆ ◆ ◆
ドラノマド帝国の四聖統闘士クレオ・パトリツィアが
任務からの荒野での帰り道
名もなき少女「待て四聖統闘士!!!」
クレオ「ん?」
名もなき少女「クロスブレイドを申し込む!!!」
クレオ「なんだお前・・・」
名もなき少女「決闘を申し込む!知ってるぞ!こ、断れないだろ!」
クレオはため息をついて手を額に当てた。
クレオ「良い子は家に帰って遊べ・・・」
名もなき少女「う、うるさい!私はお前に勝って四聖統闘士になるんだ!」
クレオ「ふう・・・死ぬぞ?」
クレオは鋭い眼光でギロリと少女を睨んだ。
名もなき少女「ひっ・・・う、う、うるさい!怖くないぞ!
わ、私が四聖統闘士になって病気の家族を支えるんだ!」
クレオ「・・・ふん・・・帰れ・・・」
クレオは後姿を見せてその場を去ろうとした。
名もなき少女「に、逃げるのかっ!」
クレオはその言葉で足を止めた。
クレオ「・・・若さゆえの暴走・・・嫌いじゃない・・・しかし・・・
早まったな・・・ガキ」
クレオは少女を睨んだ。
名もなき少女「うわああああ!」
名もなき少女はクレオに切りかかった。
クレオは油断していた。
名もなき少女はアッという間にクレオとの間合いを詰めて剣を振り下ろした。
クレオは攻撃を避けたが意外な顔をして見せた。
クレオ「今の動き・・・ふん・・・良いだろう、稽古をつけてやる・・・」
名もなき少女「行くぞお!」
決着
挑戦者「やあっ!はっ!このっ!えいっ!」
名もなき挑戦者は勢いよくクレオに向けて攻撃を放つが
クレオは目を瞑りながら腕組みをして、その攻撃をギリギリで躱している。
クレオの衣装は少しずつ破れていくが、全くダメージがない。
挑戦者「はっ・・・はっ・・・」
クレオ「どうした・・・もう終わりか?」
挑戦者「うるさい!」
挑戦者は先ほどよりもさらに素早い動きでクレオに襲い掛かった。
クレオは目を瞑るのをやめ剣を構えた。
挑戦者の鋭い剣捌きを難なくクレオが止める。
挑戦者が息をついたその瞬間クレオが目にもとまらぬ連撃を浴びせた。
クレオ「行くぞ」
挑戦者「きゃあああああっ!」
挑戦者は大きく吹き飛ばされて地面に背中から滑り込んだ。
挑戦者「く・・・くそぉ・・・負けるかぁ!」
クレオは少しだけ笑みを浮かべた。
◆ ◆ ◆
クレオと挑戦者が剣を交えてから20分ほどが経った。
挑戦者「はあっ・・・はあっ・・・くそぉ・・・」
挑戦者はふらふらになりながら剣を立てて立ち上がろうとしたが尻餅をついた。
クレオは姿こそボロボロであるがダメージをあまり受けていない。
クレオは腕組をしながら挑戦者に言い放った。
クレオ「・・・お前・・・もうあきらめろ。私はもう十分楽しんだ。お前もいい経験になっただろう」
挑戦者は涙を浮かべながらクレオを見上げて叫んだ。
挑戦者「ふ、ふざけんな!お、お前を倒してかあちゃんを助ける四聖統闘士になるんだ!
そのためなら死んだっていいんだ!命なんて惜しくない!」
クレオ「ふざけるな!!!」
挑戦者はクレオの突然の咆哮にすくみ上った。
クレオ「何が命だ。貴様は私が手加減して戦っているのがわからなかったのか!?
・・・その程度の貴様が命を投げ出したところで何ができる?
母親以外、だれにも惜しまれることがないような力しか持たない貴様が。
その自分のちっぽけなプライドを守るために・・・
たった一人の母親を悲しませることが・・・惜しくないというのか?」
挑戦者は急に早口になったクレオの言葉にショックを受けている。
クレオ「・・・貴様が無駄死にしたいと言うのであれば勝手にしろ。
今の貴様は・・・私が手をかけるまでもない・・・」
ぽかんと口を開けた挑戦者の顔に気づきクレオははっとした。
クレオ「・・・何を言っているんだ私は・・・」
挑戦者は頭を押さえるクレオをじっと見つめながら言った。
挑戦者「・・・また出直してきます。次は・・・勝ちたいです・・・」
クレオは少し驚いた表情を見せた後、明るい表情を見せて笑った。
クレオ「・・・勝つんだろ?・・・私はクレオ・パトリツィア・・・覚えておけ」
挑戦者「私はネラ・・・ネラです・・・」
クレオとネラは少し離れた位置でお互いの姿を見つめていた。
その時だった
クレオ「があああああああっ!」
クレオの背中に衝撃が走った。何者かに強力な斬撃を受けた。
ネラ「クレオさんっ」
クレオ「来るなっ!」
ネラは少し離れた場所の岩陰に隠れた。
不気味な声があたりに響き渡った。
「ふふふ・・・あのクレオがね・・・完璧な一撃が入ったわ・・・」