World Chronicle / Battle Record 013

ミュリエルvsリュシエンヌ

ミュリエルミュリエル・レディー
VS
リュシエンヌリュシエンヌ・バルト

(リュシエンヌ様?どちらへ・・・?) リュシエンヌ「いや・・・ちょっとな・・・」 ◆ ◆ ◆ グレゴリスとの合同訓練が行われている施設から離れた宿舎。 エバロン将官たちの私物などが置かれている。 入り口には兵隊が数人倒れている。 「・・・どこにあるんだろう・・・」 何かを探…

Compiled Battle Record

導入と決着

戦闘記録 013

導入

(リュシエンヌ様?どちらへ・・・?)
リュシエンヌ「いや・・・ちょっとな・・・」
◆ ◆ ◆

グレゴリスとの合同訓練が行われている施設から離れた宿舎。
エバロン将官たちの私物などが置かれている。
入り口には兵隊が数人倒れている。
「・・・どこにあるんだろう・・・」
何かを探す人影の後ろからリュシエンヌは声をかけた。
リュシエンヌ「探し物かな・・?」
その声にその人物は驚いた。気配を感じなかったからだ。
リュシエンヌ「今・・・グレゴリスとの合同訓練中ではなかったかな?」
「・・・何か用?」
リュシエンヌ「ここ最近、お前が宮殿内で不審な動きをしていたことが
   気になって警戒していたのさ・・・」
「・・・どうやって」
リュシエンヌ「私の能力だと言っておくか。私はただオシャレで
       キラキラとヒカリを纏ってるわけではない、と言えばわかるかな?
       お前が国外と連絡を取っていて
   宮殿内の立ち入り禁止区域に何度も立ち入っているのもわかっている」
「そう・・・残念・・・」
暗闇から現れたのは上位将官のミュリエル・レディーだった。
リュシエンヌ「・・・何が目的だ・・・?」
ミュリエル「・・・言えない・・・」
リュシエンヌ「ならば私はお前を捕えなければならない。あと・・・入り口の衛兵は気絶しているだけだった。その返り血は・・・どこで着いたのかな?」
ミュリエル「・・・」
リュシエンヌ「エスペランサから報告を受けている。グレゴリスとの友好関係を崩す一大事になりつつある。・・・その責任は取ってもらわなければな」
ミュリエル「・・・私・・・捕まるわけにはいかない」
リュシエンヌ「それは出来ない相談だな」
ミュリエル「・・・」
リュシエンヌ「お前を最年少で上位将官に推薦したのは私だ。たった数年でお前の戦績は見違えるほどだった。・・・ただその目的は私にはわからなかった・・・。お前が何を考えているかはわからないが、今は、少なくともエバロンのために動いていないことだけはわかる」
ミュリエル「・・・私には信じる人がいる・・・」
リュシエンヌ「・・・そういう話は捕えた後に聞こう。降伏しろ」
ミュリエル「嫌・・・」
リュシエンヌは鋭い目つきでミュリエルを睨み叫んだ。
リュシエンヌ「貴様がエバロンの敵であるならば!私は容赦しない!エバロンの騎士として貴様を切り捨てて見せよう!」
ミュリエル「いいよ・・・やろう」
ミュリエルは蜃気楼のようにゆっくりと動きながらレイピアを縦に構えた。
リュシエンヌ「貴様の真の実力は私は知らない。しかし私も内政に携わりながら訓練を怠った日はない!エバロン最上位将官として全力で参る!」
◆ ◆ ◆

決着

リュシエンヌは完全に見誤っていた。
普段から見せていたミュリエルの実力は表面的なものであった、と。
リュシエンヌ「バカな・・・私の光彩剣が通用しないだと・・・?」
リュシエンヌの能力は"光彩"。
光の靄を飛ばしたり相手の視界を防いだり惑わせたりすることが出来る。
光彩を拡大することにより相手は正確な剣の位置がわからなくなる。
対象物の足元に光の靄を付着させることにより足跡を追跡したり、
残しておいた光の靄の変化具合で様々な状況を把握する。
しかしミュリエルはリュシエンヌの剣を難なく交わしていく。
ミュリエル「あははは!最上位将官さん!その程度かなぁ?じゃあこっちもいくね!」
リュシエンヌは見たことのないミュリエルの表情や言葉遣いに戸惑いを隠せない。
リュシエンヌ「ミュリエル・・・お前・・・」
ミュリエルが素早い剣を繰り出した。
リュシエンヌは可憐な身のこなしでミュリエルの剣を躱した。
・・・と思ったらミュリエルの剣がリュシエンヌの体を貫いた。
リュシエンヌ「?があぁ!・・・くっ・・・」
リュシエンヌはたまらずその場に膝をついた。
すかさずミュリエルがレイピアをリュシエンヌの足に突き立てた。
リュシエンヌ「ぐあああああっ!」
な、何故だ。
ミュリエル「あはははっ!最上位将官さん?ギリギリ避けたつもりぃ?」
ミュリエルは再度突きを繰り出した。
リュシエンヌはかろうじて避けたつもりだったが、再度その肌に傷を付けた。
リュシエンヌ「くっ・・・何故だ?確実に避けたはず・・・」
ミュリエル「あはは・・・何故でしょう」
リュシエンヌは今までのミュリエルの動きを思い返した。
リュシエンヌ「まさか・・・蜃気楼・・・?」
ミュリエルは薄気味悪い笑みを浮かべた。
ミュリエル「あはぁ、さすが最上位将官さん。・・・でももう遅いよ。
  私・・・あなたの能力と相性がいいのぉ・・・
  それに、その足・・・満足に動けないよ」
リュシエンヌは何とか体制を立て直さなければ、と考えを巡らせたが
その瞬間、容赦ないミュリエルの連撃がリュシエンヌを襲った。
リュシエンヌ「がっ!あっ!やっ!あああああああっ!」
ミュリエル「あはははぁ!見ててねマザー!エバロンの最上位将官を今から仕留めるからねぇ!!!」
ミュリエルは笑いながら何度も何度も鋭いレイピアの連撃をリュシエンヌに与えた。
リュシエンヌ「くあああああああっ・・・あっ・・・」
リュシエンヌはたまらずその場所に倒れた。
ミュリエル「うふふふ・・・最高士官さん。・・・大したことないね・・・」
ミュリエルは出口に向かおうとしたが引き返してきた。
ミュリエル「最上位将官・・・私、あなたに認められて嬉しかったよ・・・ふふ・・・」
リュシエンヌ「な、何を・・・する気だ・・・」

ミュリエルは暗闇の中で動けなくなったリュシエンヌの体に身を寄せた。
リュシエンヌ「や、やめろおおぉぉぉぉぉ!!!」

しばらくした後、ミュリエルは出口から出ていった。
ミュリエル「ふふふ・・・さよなら・・・強い最上位将官さん・・・」