World Chronicle / Battle Record 021

アレンカvsオルガ

アレンカアレンカ・リフリーク
VS
オルガオリガ・サドムスキー

エバロン王国と軍国アストマの国境沿い (アレンカ様、南西に村が見えます!) 「ええ。知っているわ・・・私の故郷みたいなものだから・・・」 軍国アストマの葬送隊隊長アレンカ・リフリークが エバロン王国の地を踏んでいた。 「この辺は高原地帯のニードヴィルのエリアね。ふふふ懐かし…

Compiled Battle Record

導入と決着

戦闘記録 021

導入

エバロン王国と軍国アストマの国境沿い

(アレンカ様、南西に村が見えます!)
「ええ。知っているわ・・・私の故郷みたいなものだから・・・」
軍国アストマの葬送隊隊長アレンカ・リフリークが
エバロン王国の地を踏んでいた。
「この辺は高原地帯のニードヴィルのエリアね。ふふふ懐かしいわ。
私は以前この辺の管理をしていたことがあるから・・・。」
アレンカの部隊はニードヴィルの小さな集落に入った。
そこには誰もおらず人の気配が感じられなかった。
「あらら・・・村人が誰もいないわ。建物も朽ちているわね。
長い間誰も居住をしていないようだわ。
軍国アストマに近いから撤退したのかしらね・・・」

<<お前のせいでもあるんだぞ>>

アレンカと一行は急に聞こえてきた声に驚き、素早くその声の先に顔を向けた。
「久しぶりだな・・・」
集落の先の岩山の間から軍服姿の女とその部下が姿を現した。
「こ、これはこれは・・・懐かしいわ・・・オルガ・・・」
エバロン王国の上位将官オリガ・サドムスキーがそこには立っていた。
「裏切者のアレンカ・・・クソが」
オルガがそう吐き捨てるとアレンカは声を上げて笑った。
「あっははは。オルガぁ・・・あなたその口癖。クソが・・・私大好きよ」
オルガは耳をほじりながらその場に唾を吐いた。
「ぺっ、お前に好かれるなんて吐けるな。同僚のマリンを戦闘不能にして、
その足で部下数人を引き連れて軍国アストマに逃げた犯罪者がよ」
アレンカは悪意たっぷりなにやけ顔でオルガに笑いかけた。
「ふふふ・・・そうね。マリンはお元気?」
アレンカのその言葉にオルガは血が上るのを感じた。
「おかげさまでまだ療養中だよ・・・クソが」
オルガは握りこぶしに力を込めて苛立った。
アレンカは手を口元に当てて不敵に笑みを浮かべた。
「ふふふ・・・マリンってば私を差し置いて上位将官になったのよ?
戦闘能力だと私のほうが断然上だったのに。
悪いのはリュシエンヌよ?彼女のせいでマリンはああなったのよ。
私が上位将官で彼女が部下ならこうはならなかった。
力こそすべて・・・でしょ?あなたならわかってくれると思うんだけど。
ふふふ・・・いずれリシュエンヌも私の手で始末してあげる」
オルガはアレンカの話終わりを遮るように言葉を紡いだ。
「かっ。お前の与太話に付き合ってられねぇわ。
私はエバロンの上位将官で司法長なのさ。だからお前を国家犯として
拘束して王族審判にかける責務があんのよ」
オルガは鞭を構えてアレンカを鋭く睨みつけた。
その様子を見てアレンカは睨み返し口が裂けんばかりに口角を上げて笑った。
「あははは!まあいいわ!あなたに教えてあげるわ。
無法国家アストマでも名を上げた私の実力を」
アレンカはレイピアを構え不気味なオーラを放った。
オルガは大きな鞭を両手に構え目にもとまらぬ速さで振り回した。
「裏切者には断罪を・・・。マリン・・・見ときな」

決着

アレンカは高笑いをしながらオルガに向けて突進していった。
「あははあ!オルガ!マリンと同じように
二度と戦えない体にしてあげるわぁ!」
叫び声と共に力を込めたアレンカの体は一回り大きくなり
剛速の身のこなしを見せた。
あっという間にオルガとの間を詰め、大きく剣を振りかぶった。
オルガは間一髪のところで斬撃を躱し、
カウンターで鞭撃を繰り出したがアレンカはその剛速の身のこなしで難なく避わす。
「ちっ・・・。やりにくい・・・」
オルガは二刀流の鞭を層状に繰り広げアレンカに攻撃を仕掛けるが
アレンカは剣で鞭をはたき落としながら反撃をしてくる。
「オルガ!私に貴方の鞭は効かないわよ。
貴方の鞭の癖はエバロン時代にしっかりと認識済みよ。
鞭は拘束には便利な武器だけど攻撃力では剣や斧には勝てないわ!」
「ちっ!」
アレンカの鋭い反撃がオルガの頬を掠めた。
「ふふふ・・・次は当てるわ」
「・・・クソが」
オルガは頬を流れる血を腕で拭った。

◆ ◆ ◆

オルガもアレンカも致命傷を与えられないまま時間が経過した。
オルガもアレンカもかなりの消耗をしていた。
「ふふふ・・・オルガ・・・やるじゃない」
「・・・クソが・・・キリがねぇな・・・」
お互いに次の攻撃のタイミングを伺っていた。

その時、オルガは何かを思いついたかのように
アレンカに背を向けて走り始めた。
「あはっ!オルガともあろうものが逃げるのかしらぁ!」
アレンカはオルガの背中を追いかけた。

オルガは全力で走り小高い岩山に囲まれた空間で立ち止まった。
追いかけてきたアレンカはオルガの姿を捉え、不敵な笑みを浮かべながら歩み寄った。
「あははぁ・・・負け犬らしい逃げ方ね・・・
ここをあなたの死に場所にしてあげる・・・」
オルガはアレンカを鋭く睨みつけると無言で鞭を構え、アレンカに向けて振り上げた。
「何度やっても同じよ!私には通用しないわ!」
アレンカはオルガの無数の鞭を素早い反応ではじき返していく。
「あははは!ほらほらほら!私には効かないわ!」
とその時
「え?」
アレンカの周りにアレンカが意識していない無数の鞭撃が現れた。
「なっ・・・あっ!・・・・あああっ!」
取り囲む無数の鞭はアレンカに襲い掛かった。
「あっ!・・・いっ!・・・・あああああっ!」
全身に数えきれないほどの鞭撃を受けたアレンカはその場に膝をついた。
「な・・・なんで・・・」
アレンカの前にオルガが仁王立ちした。
「跳鞭だよ・・・」
「跳鞭・・・?まさか・・・岩山の側面で鞭を跳ね返して私を攻撃したというの・・・?」
「お前は追い詰めるのが好きだからな・・・絶対に追っかけてくると思ったよ」
アレンカは立ち上がろうとしたが
全身にウケた鞭のダメージで思うように動けない。
「拘束だ」
オルガは鞭をアレンカの体に巻き付けた。
「うっ・・・ふふふ・・・油断したわ・・・」
オルガはアレンカを縛る鞭を強く締め付けた。
「あっ・・・くっ・・・」
「お前を国家犯として王国につれていく」
「・・・良いわ・・・久しぶりにリシュエンヌにも会いたいわ・・・」
「丁重な扱いは期待するなよ」