導入
コーネリア国のタマーラ・ランバート将軍領にて
ランバートは相変わらず性悪ぶりを発揮していた。
ランバート「おいそこのババア・・・。私の前を横切ったのか?
おい・・・切り捨ててもいいんだぞ・・・?」
(滅相もございません・・・ランバート様。申し訳ありませんでした)
ランバート「ふん・・・おい、税吏に伝えておけ。
この集落の徴税を2倍にしろ・・・」
(ええっ?どうして・・・ほかの人は・・・)
ランバート「ははは。私に無礼を働いたことによる連帯責任だ!」
(・・・うう)
ランバート「さっさと失せろ・・・それとも試し切りでもさせてくれるのか?」
ランバートは剣を鞘から抜いて老婆の前にチラつかせた。
(あ・・・あ・・・)
老婆は足が震えて動けない。
その時、大きな声が響いた。
「ランバートォ!私の顔を覚えているか!?」
大きな金髪のシャツの女性が立っていた。
ランバートは生意気な奴めと睨みつけるような表情で女に近づいて行った。
ランバート「んんっ?・・・なんだぁ?貴様は・・・ああん?・・・
ん~???どこかで見たような・・・
・・・・・・ま、まさか・・・?」
ディアドラ「貴様に!汚名を着せられて囚われの身となったディアドラ・ハウエルズだ!
私は貴様に戦士としての誇りも尊厳も奪われた。
体に鞭を入れられ、ならず者たちの慰み者として、一時は今生を諦めたいとすら思ったほどだ・・・。
しかし、貴様に一矢を報いないと・・・私は死んでも死にきれない!
私の決闘を受けてもらうぞ!!!」
ランバート「ひぃっ・・・。ば、ばかな・・・。
なぜ貴様・・・あ、あいつら失敗したのか・・?
脱走してきたのか・・・?私に連絡が来ていないぞぉ・・・」
ディアドラ「私は!どれだけ体を蝕まれても!魂までは決して支配されない!」
ランバートは苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべ息を大げさなほどに荒げた。
ランバート「ふーっ!ふーっ!・・・ふ、ふざけるな!
この死にぞこないめ!前回はかろうじて私に勝ったからと言って・・・
調子に乗るなよ!私の実力を見せてやる!」
決着
タマーラ「くそぉ!・・・なぜだ・・・なぜ私の剣技が通用しない!」
ディアドラ「ランバート!貴様の弱者をいたぶるだけの剣は
己を高めることをせず、貴様自信を弱体化させていたんだ!」
タマーラ「ぬ、ぬかせ・・!私はコーネリアの将軍だぞ!
私に万が一のことがあれば貴様は国から追われることになるぞ!」
ディアドラ「かまわない・・・私はもうこの地に未練はない。
貴様に植え付けられた屈辱をここで晴らして・・・
この大陸を旅して回る・・・」
タマーラ「・・・はははっ、ならば置き土産にその首置いていけぇ!」
タマーラが足に力を入れるとともに二刀流で突きの構えから
目にもとまらぬ速さでディアドラめがけて突進した。
その瞬間、タマーラの動きを読んでいたかのように
ディアドラはタマーラの突進を紙一重で避け、大きく叫んだ。
ディアドラ「貴様の悪政はここで終わりだ!タマーラランバート!」
ディアドラの風を纏った強力な一撃がタマーラの脇腹に当たり、
タマーラは大きく吹き飛ばされて民家の壁に叩きつけられた。
がれきの中でタマーラは気を失っていた。
ディアドラは立ち止まったままタマーラを眺めていた。
タマーラはピクリとも動かない。
ディアドラはタマーラに向けて
剣を振り上げたがしばらくしてその剣を鞘に収めた。
ディアドラ「騎士の屈辱は騎士道で晴らした・・・。
命は取らない・・・。貴様は敗北を胸に・・・
自分自身の行いを見つめなおすがいい。」
ディアドラが踵を返し街の出口へと歩き始めた。
そこに村人が集まり話しかけてきた。
村人「騎士様・・・ありがとうございます・・・。なんとお礼を言っていいやら。」
ディアドラ「お礼には及ばない。私は私の成すべきこと成しただけ。」
村人「あの・・・将軍は・・・」
ディアドラ「まだ生きてる・・・私はもうこの国を出る・・・
この村はあなたたちの村なのでしょう。」
ディアドラは続けて何かを言おうとしたが言葉を飲み込み再び歩き始めた。
数時間後
タマーラ「`ぬ・・・ここは・・・」
タマーラの意識がその視界を呼び起こした。
タマーラ「なんだ・・・ここは。くそ、あの女・・・。
私を生かしておいたことを必ず後悔させてやる。むごたらしく復讐してやる。」
その時、たくさんの村人がタマーラの前に集まってきた。
タマーラ「あ?なんだ・・・?貴様ら?」
村人達「私たちは・・・あんたに虐げられてきた・・・」
タマーラ「んん?死にたいのか?・・・いいから縄をほどけ。」
村人達「あんたがこの村にしてきたこと・・・絶対にゆるしたくねぇ」
タマーラ「はぁ~?いいからこの縄をほどけ!ゴミが!」
一人の村の男がタマーラの顔を平手打ちした。
タマーラ「ぐっ!きさま!・・・この将軍に・・・」
`村の男「俺たちの悲しみが!辛さが!わからねぇのか!絶対に許さない!」
村の男たちはタマーラを取り囲んだ。
タマーラ「お・・・おい・・・やめろ、やめろぉぉぉぉ!!!」